木綿のナイトドレス
2011年 08月 17日

あっというまに8月も半ばとなった。毎年この頃になるといつも憔悴と悔恨で心がいっぱいになり、明日こそ、明日こそ、と思いながらやっぱりロクに実りのないまま貴重な時間だけが過ぎていくのだが、今年もやはりそういう毎日を送っている。授業が終わるや否やイタリアに出かけ、帰るや否やコロキアムなぞが入ったりして7月があまりにもあっけなく終わってしまったものだから一息つこう、と思ったのが8月の初め。しかしもういい加減に腰を上げねばなるまい。
北にあるこの街ではもはや夏という実感はない。もうすでに気温は20度を切っているし、天気もなんとなくすぐれず、午前中は陽が差した、と思ったら午後にはもう小雨が降るという具合。もう秋が来たのか、と憂鬱になる。
何となく気分が落ち着かないのは夜なかなか寝付けなくて、そのせいで朝ぐずぐず寝坊をしてしまうからなのではないかと思いついて、夜眠るのが楽しくなるようなお買い物をしよう、と自分を甘やかすことにした。
そうだ、真っ白い木綿のナイトドレスが欲しい。
イタリアに同行した博士課程の学生がまるでヴィクトリア時代のヒロインのような、シンプルだけれど真っ白い木綿のナイトドレスを持ってきていたものだから、あんな風なナイトドレスが欲しい。品質の良い木綿で、肌触りがとてもよいものが欲しい、と思ったのだ。
ナイトドレスを探している、とふと口にしたら、日本の友人が「ナイトドレス」という表現に驚いていた。イギリスの英語では、いわゆる「ただのネマキ」もNight Dressと呼ぶから、そのくせで「ナイトドレス」と称したのが、彼女にフリルやレースがいっぱいついた子供が夢想するような「オヒメサマのネグリジェ」を想像させたものらしい。違う、違う。私のいうのは米語でいうところのNight Gownと同義なのよ、と説明してようやく納得してもらった。(英語と米語は変なところで違っていて、そういえばアメリカではPajamasと呼ぶものがこの国ではPyjamasと呼ばれ、発音もピジャマなのである。)
しばらく探した後、値段もデザインも私の眼鏡にかなうものをみつけて注文し、ようやく届いた。
今日は熱めのレモネードを作って早めにベッドに行き、まずゆっくり本を読もう。読みかけのままほうり出していた、ゴシック小説。ゆっくりゆっくり、時間をかけて眠りにおちよう。
明日はリフレッシュして、新たな気分でスタートが切れますように。
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# by orpheusbritanicus | 2011-08-17 05:46 | 洋服 | Trackback | Comments(0)








